ただし無理に直そうとすると、ファスナーが壊れてしまう場合もあるため、自分で直せないケースも知っておきましょう。
本記事では、ファスナーが壊れたときの直し方や、ファスナーの交換が必要なケースを分かりやすく解説します。ファスナーの正しい直し方を知り、自分で修理してみましょう。
ファスナーが壊れてしまったときの直し方
ファスナーが壊れても、応急処置の方法を知っていれば対処できます。例えば、以下の場合はファスナーを自分で修理することが可能です。
- ファスナーの滑りが悪くなった
- ファスナーが生地をかんで動かなくなった
- エレメントがかみ合わなくなった
- スライダーがファスナーから外れた
- ファスナーが閉まらなくなった
- ファスナーを閉めたときに片方が余るようになった
ここでは、ファスナーが壊れたときの直し方を原因別に解説します。
ファスナーの滑りが悪くなった

金属製のファスナーの場合、サビが発生して滑りが悪くなる場合があります。サビが原因でファスナーの滑りが悪くなったら、エレメントの部分に油を差しましょう。
エレメントとは、ファスナーの左右にある凸凹した歯の部分で務歯(むし)とも呼ばれています。
用意するのは、潤滑スプレーやミシン油などの潤滑剤です。潤滑剤が手元にない場合は、ろうそくの蝋やリップクリームなどでも代用できます。リップクリームを使用する場合は、色付きの商品ではなく、無着色のタイプを選びましょう。
潤滑剤を綿棒の先に付け、エレメントの隙間に塗っていきましょう。潤滑剤の量が多すぎると、生地の染みになる場合があるため、少しずつ油を差すのがポイントです。
ファスナーが生地をかんで動かなくなった
ファスナーのよくある故障の一つが、ファスナーのスライダー(持ち手の部分)が生地を巻き込み、動かなくなってしまうケースです。
このような場合は、まずスライダー反対方向に動かして、スライダーの隙間に挟まった生地を引き出しましょう。力を入れて引っ張るとファスナーの破損につながるため、ゆっくりと動かすのがポイントです。
ファスナーの巻き込みが解消されない場合は、マイナスドライバーやアメピンを使用し、スライダーの隙間に差し込んで生地を引き出しましょう。あらかじめファスナーをドライヤーで温めておくと、スライダーの部分が柔らかくなり、生地を引き出しやすくなります。
ただし、ファスナーの材質がプラスチックでできている場合は、ドライヤーの使用はNGです。
エレメントがかみ合わなくなった
ファスナーのエレメントは、通常は左右がしっかりとかみ合った状態になっています。しかし、エレメントが曲がったり変形したりすると、エレメントがうまくかみ合わず、ファスナーを閉じられなくなります。
もしエレメントがかみ合わなくなったら、ペンチを使用し、曲がったエレメントを真っ直ぐな状態に戻しましょう。
プラスチック製のファスナーの場合、エレメントに力を加えると破損してしまう恐れがあるため、新しく付け替えることをおすすめします。
スライダーがファスナーから外れた

スライダーがファスナーから外れた場合も、簡単な作業で元に戻すことが可能です。
スライダーがファスナーから外れたら、まずエレメントを一つだけ隙間に押し込んで、スライダーをはめられるか試してみましょう。
うまくいかない場合は、マイナスドライバーとペンチ(ラジオペンチ)を用意し、スライダーの隙間を広げてエレメントを押し込みます。
手順は以下のとおりです。
- マイナスドライバーを使って、スライダーの隙間を少しずつ広げる
- スライダーの隙間にエレメントを入れる
- エレメントが入ったら、ペンチでスライダーの隙間を狭める
スライダーの隙間を狭めすぎると、今度はファスナーが動かなくなるため、少しずつ力を加えていくのがポイントです。
ファスナーが閉まらなくなった
閉じたファスナーがいつの間にか開いてしまい、きちんと閉まらない場合に考えられる原因は以下の2つです。
- スライダーの隙間がゆるんでいる
- エレメントが曲がっている
ペンチを用意し、スライダーの隙間やエレメントの曲がりを調整すれば、ファスナーのゆるみを解消できます。
ファスナーを閉めたときに片方が余るようになった
ファスナーを閉めたときにエレメントがずれ、片方が余ってしまう場合があります。片方が余る原因は、スライダーの隙間の左右差です。スライダーの隙間のどちらか一方がゆるんでいると、エレメントがぴったり連結せず、最後まで閉めたときに片方だけ余ってしまいます。
ペンチを用意して、スライダーの隙間を調整しましょう。手順は次のとおりです。
- スライダーの隙間を確認し、どちらか一方がゆるんでいないか確認する
- 生地をやさしく引っ張り、エレメントの位置を左右対称にする
- ペンチでスライダーの隙間を狭める
- ファスナーを開閉してチェックする
ファスナーの交換が必要なケース
以下のような症状の場合はファスナーを自分で直すのが難しくなります。
- ファスナーのエレメントが欠けている
- ファスナーのテープの部分が破れている
ここでは、ファスナー交換が必要な2つのケースと交換方法を紹介します。
ファスナーのエレメントが欠けている
ファスナーのエレメントが欠けたり、溶けて変形したりしている場合は、ペンチでは直せません。エレメントは経年劣化に伴って欠けることがあるため、古くなったら新しいものに交換しましょう。
また、注意したいのがアイロン掛けです。ファスナーの部分にアイロン掛けするときは当て布をしましょう。アイロンの熱でエレメントが溶けて変形するのを予防できます。
ファスナーの交換が必要になったら、手芸用品店やインターネット通販でスライダーとテープ、エレメントがセットになったファスナーを購入し、ミシン縫いか手縫いで取り付けましょう。
バッグにファスナーを取り付ける場合は、手芸用接着剤を使用する方法もあります。
ファスナーのテープの部分が破れている
マイナスドライバーやペンチで直せるのは、基本的にスライダーかエレメントが故障しているケースのみです。ファスナーのテープの部分が破れてしまっている場合は、新しいテープに交換する必要があります。
ファスナーを開閉するときに強く引っ張ると、テープ部分の劣化が早まるため、日頃から力を入れすぎないようにしましょう。
壊れたファスナーの直し方を知っておこう
スライダーが生地をかんで動かなくなったり、エレメントから外れたりしても、ファスナーを元通りに直すことが可能です。壊れたファスナーは、マイナスドライバーやアメピン、ペンチなどの道具で簡単に直せます。
ただし、ファスナーのテープの部分が破れていたり、エレメントが欠けてしまっていたりする場合は、自力で直すのが難しいです。新しいファスナーに付け替えましょう。
ファスナーが壊れたときの正しい直し方を知っておけば、いざというときに処置できます。

